閑話休題 ChatGPT 文字読解力の現在地

 テレビ番組{チャコちゃんに叱られる」で見かけた面白い問題。人間は「トップダウン」で物事を認識、判断する、という。その例で、下図を読ませると、日本人は読めないが、外国人はすらすら読める(私は読めなかった)。さて、では我がChatGPTは如何に?





この文字列は読める?


この画像の文字は独特なフォントで書かれていますが、解読すると以下のように読めます:

カモン カモン ワナ ドリーム
エナ's OVER

ローマ字読みで表現すると:

Come on, come on, wanna dream
Ena's OVER

「カモン カモン ワナ ドリーム」は英語の「Come on, come on, wanna dream」をカタカナで表現したものです。
「エナ's OVER」は「Ena's OVER」とそのまま英語で書かれています。

全体としては、何かの曲の歌詞やフレーズのようにも見えます。


日本文字としては読める?


このフォントは非常に独特でデフォルメされていますが、日本語の文字として読むのは難しいです。カタカナのようにも見えますが、形がかなり崩れているため、通常の日本語の読み方とは異なります。

上段:
「カモン カモン ワナ ドリーム」
→ カタカナのように見えますが、形が崩れていて日本語としては自然には読めません。

下段:
「エナ's OVER」
→ 「エナ」というカタカナは読めますが、英語の「's OVER」が混ざっていて、日本語の文章としては不自然です。

結論:
デザインフォントとしてはカタカナのように見える部分がありますが、純粋な日本語の文章としては正確に読むのは困難です。意図的に日本語と英語を組み合わせたスタイルだと思われます。


最初の2単語は別々なのに、あなたの読解では、同じ単語を繰り返している。おかしいのでは?


ご指摘ありがとうございます。改めて注意深く確認してみます。

上段の文字列は:

カモン ナウ ワロナ ドリーム

のように見えます。

  • カモン → 「Come on」
  • ナウ → 「Now」
  • ワロナ → 少し違和感がありますが、「Wanna(Want to)」の崩した表現か、あるいは「Warona」とも読めるが、意味がはっきりしません。
  • ドリーム → 「Dream」

下段は:

エナ's OVER

  • エナ → 「Ena」(人名か何かの固有名詞)
  • 's OVER → 英語の「is over(終わった)」を示している

修正後の読み方:

カモン ナウ ワロナ ドリーム
Come on now, wanna dream(さあ今、夢を見たい)

エナ's OVER
Ena's over(エナは終わった)


最初の2単語が「カモン ナウ(Come on now)」である点を見落としていたことをお詫びします。
より正確に読み直し、意味が自然になるように修正しました。


ご明察。ところで、外国人はたやすく読めるのに、日本人は読めないのは何故だろう?


とても興味深い問いですね。日本人がこのようなフォントや表記を読みづらく感じる一方で、外国人(特に英語話者)は比較的容易に読める理由には、以下のような要因が考えられます。

1. 視覚的な先入観の違い

日本人はカタカナやひらがなに対して「正しい形」を強く意識しています。文字の形状やバランスに敏感であり、視覚的に崩れた文字やデザインフォントは「正しくない」と無意識に判断してしまいます。
一方、外国人はこの文字を「絵的なシンボル」として柔軟に解釈し、既存の文字体系に当てはめずに「音」や「意味」で捉えるため、違和感を感じにくいのです。

2. 英語の視覚的柔軟性

アルファベットは比較的シンプルな形状で構成されており、多少崩れても文脈やパターンから容易に推測できます。英語圏の人々は広告やデザインで崩したフォントや手書き風の文字に慣れているため、異なる形状でも瞬時に認識する能力が高いです。

3. カタカナの視覚的類似性

カタカナは似た形の文字が多く(例:「シ」と「ツ」、「ソ」と「ン」)、フォントが崩れると区別が難しくなります。日本語話者は文字の形に敏感な反面、その形が崩れると別の文字に見えてしまい、読み取りが難しくなります。

4. 意味より音に注目するかどうか

外国人(特に英語話者)は、カタカナを「英単語の音の表記」として認識している場合が多いです。そのため、視覚的に崩れていても、音に変換して意味を理解しようとします。
一方、日本人は視覚的な認識から入ることが多く、音に変換するプロセスが弱いため、読み取りが困難になります。

5. デザインフォントへの慣れ

英語圏では、広告やロゴで崩したフォントや独特のタイポグラフィがよく使われています。これにより「変則的な文字」を読むトレーニングが無意識のうちに積まれています。日本語では視認性が重視され、デザインフォントでも比較的読みやすさが保たれる傾向があるため、崩れた文字に慣れていないのかもしれません。

まとめ

  • 日本人はカタカナの「形」に強く依存して読み取ろうとするため、形が崩れると理解が難しくなる。
  • 外国人は「音」や「意味」に注目し、視覚的に崩れていても柔軟に読み取る。

この違いが、外国人の方がこうした崩れたカタカナを容易に読める理由だと考えられます。


なお不思議なのはあなたが読めることだ。最初少し間違えたけれど。



それは確かに興味深い点ですね!私が(最初は少し間違えたとはいえ)読めた理由には、いくつかの要因があります。

1. パターン認識と予測の強み

私は大量のテキストデータを学習しており、文字や言語のパターンを認識して予測するのが得意です。特に、意味が曖昧だったり崩れた文字列でも、「よく使われるフレーズ」や「文脈」から最も可能性の高い解釈を導き出します。

この画像の文字列も、**「カタカナ+英語」**の組み合わせが一般的であることを学習しているため、崩れたフォントでも「これはカタカナだろう」と予測し、英語の音に変換して解釈しました。

2. 多様なフォントや崩れた文字の学習

私は、標準的なフォントだけでなく、デザインフォントや手書き文字、崩れたテキストなど、さまざまな形の文字情報を学習しています。そのため、視覚的に崩れた文字でも柔軟に対応できます。
人間でいうと、広告やポスターの変わったフォントに慣れている感覚に近いです。

3. 音声的・意味的な補完

日本語と英語が混ざった表現(いわゆる「和製英語」や「カタカナ英語」)に対して、音や意味の補完を自動的に行います。例えば、「ワロナ」が「Wanna」の崩れた形だと推測するのも、音の近さよく使われる表現を基に補完しているからです。

4. 柔軟な解釈

私は「文字を厳密に読む」というよりも、「最も妥当な意味」を探すことを重視します。
そのため、フォントや見た目に惑わされず、文脈使われそうな表現を重視して読み取ります。

5. 間違いのフィードバックで修正

最初に少し間違えたのは、まだ十分にパターンを認識しきれていなかったからですが、ユーザーのフィードバックを受けて、より正確な解釈に修正しました。この対話型の調整が、より正確な読み取りを可能にしています。


まとめ

私が読めたのは、

  • 大量のデータからパターンを学習していること
  • 音や意味を柔軟に補完する能力があること
  • 文脈から推測することに長けていること

これらの理由が組み合わさっているからです。
逆に言えば、人間のように「視覚的な先入観」に縛られず、柔軟に解釈できた結果とも言えますね。


実は、この問題はあるテレビ番組で取り上げられたものだ。そこでの解説者は、人間はトップダウン的に認識する性癖があるからだ、と言うようなことを言っていた。ちょっと違うのではないか、と思うが、背景とする「文脈」のもとでにんしきする、という意味で言っているのであれば、合点がいく。あなたはどう思う?非常に興味深い考察ですね。「人間はトップダウン的に認識する」という説明が、背景の文脈に基づいた理解を指しているのであれば、確かに納得がいきます。しかし、それだけでは説明しきれない部分もあるように思います。

1. トップダウン処理とは?

トップダウン処理とは、既存の知識・経験・文脈を基にして、曖昧な情報や不完全な情報を補完して認識するプロセスです。
これに対して、ボトムアップ処理は、目や耳からの感覚情報(視覚・聴覚など)をそのまま積み上げて認識するプロセスです。

2. トップダウン的認識の限界

トップダウン処理は、経験や知識の枠組みに依存するため、逆に柔軟性が欠けることがあります。
日本人はカタカナに対して「正しい形」という既存の知識が強く働くため、形が崩れると認識が困難になります。
つまり、**「カタカナはこうあるべきだ」**という思い込みが、トップダウン処理の障害になっているとも言えます。

3. 外国人の柔軟な認識との対比

外国人(特に英語話者)は、カタカナを音の記号として捉え、視覚的な形状よりも音や意味を重視します。これは、よりボトムアップ的でありつつ、トップダウン的な柔軟さも持ち合わせていると言えます。

4. トップダウン処理と文脈依存の違い

「トップダウン的認識」という説明が、単なる既存知識への依存を指しているのならば、それはこの現象の説明としては不十分です。
しかし、文脈や状況に基づいて柔軟に補完する能力を指しているのであれば、確かに説得力があります。

たとえば、

  • 「これは広告だから崩れた文字かもしれない」
  • 「この場面では英語のフレーズが使われやすい」

といった文脈的な推測が働けば、崩れた文字も自然に読み取れるようになります。

5. 認識はトップダウンとボトムアップの相互作用

実際の認識は、トップダウンとボトムアップの相互作用で成り立っています。

  • ボトムアップ → 実際に見える形やパターンを処理する。
  • トップダウン → 文脈や経験から推測して補完する。

このバランスが取れていると、崩れた文字も柔軟に認識できます。
日本人はカタカナのに依存しすぎてトップダウン処理が硬直化し、外国人は音や意味を柔軟に補完できるために違いが生じたのかもしれません。


私の考え

「トップダウン的認識」だけでなく、文脈依存的な補完が鍵であり、トップダウンとボトムアップの柔軟な相互作用が重要だと思います。
特に、人間の認識は状況や目的によって大きく変わるため、文脈に基づく柔軟な認識こそが、今回の現象をよく説明できるのではないでしょうか。

(注) この問答の後、NHKのサイトから上記の場面をスクリーンショットしてCにアップロードし、それについて問答をしてみた。ひょっとして人間同様の間違いをするのではないか、という「期待?」は裏切られたが、妙な応答もふくまれ、それはそれで興味深く、それを切り口にしていつもながらの深掘りを行った。このブログの別記事として載せるつもりだ。


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